注文住宅は、間取りや外観デザインに加えて扉のデザインや床の色など決めなければならない事がありすぎて、外からの視線や騒音まで気が回らない事があります。昔の様に広い敷地にポツンと建築するなら視線や騒音はあまり気になりませんが、現在の民法第234条によれば敷地境界線から僅か50cm以上と人一人が何とか通れる程度しか空いていません。その為、隣り合う家の窓と同じ位置に窓が来ない様に間取りや開口部の位置を考える必要があり、特にトイレや浴室など水回りが集まりやすい西側や北側は隣の家との距離や居室の種類を考えて窓の位置やサイズを考慮する必要があります。注文住宅は、建築工法や外壁材を自由に選べるメリットがありますが、施工会社の仕様書に従って現在流行しているガルバリウム鋼板や施工件数が最も多いサイディングを選ぶ施主が多く、断熱効果や防音効果を考慮した外壁材を施行する施主が少ないのが意外です。

サイディングは、住生活基本法の改定により最低12mmから14mmへ2mm厚くなりましたが、軽量気泡コンクリートに比べて断熱効果や防音効果が低いと言えます。ガルバリウム鋼板は、昭和時代にはトタンや波板などと呼ばれていた断熱効果や防音効果が低いだけでなく耐久性も低い外壁材であり、標準的な厚さが0.27mmでスパン系サイディングでも0.35mmです。ガルバリウム鋼板は、薄い金属なので立体的な成形がしやすく、軽量なので住宅の耐震性向上効果が得られます。郊外の静かな地域なら薄く防音効果の低いガルバリウム鋼板でも問題ありませんが、様々な騒音が多い都市部で注文住宅を建築するなら防音性の高い外壁材がおすすめです。

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